これからマルチを始めようとしている方へ
熊本市で「家族の安心・安全のお手伝い」をしていますサレ夫探偵社です。
知人女性から相談を受けたので、私が思う「マルチ商法」について質問に答える形で書いてみます。
※細かい部分まで説明し出すとあまりに長文になるのでザックリ書いています。その為、言葉足らずな部分があればお問い合わせよりお知らせ下さい。
1.マルチと普通の商売の違いって何?
世間一般では一番の違いは「販売員が消費者を勧誘して仲間を増やす仕組みがあるか」だとされています。
「メーカーから仕入れた物に利益を乗せて売る」これ自体はスーパーやデパートを始めとした世の中の色んなお店がやってる事なので何の問題もありません。
2.勧誘して仲間を増やすだけで何故嫌われるの?
もちろん、単純に「営業がウザい」という以外にも、私は「メーカーが商品を卸すお店(会社)は仕入れから販売、マーケティングまで全員が経験豊富なプロの集団であるのに対して、マルチは主婦や若い女性といった騙しやすい素人をターゲットにしているから」だと思っています。
これは、消費者は総称して「消費者保護法」と呼ばれる複数の消費者を守る法律で守られていますが、「個人事業主は消費者ではなく”事業者”なので誰も守ってくれない=自分の身を守るためには法律の知識が必要」だったり、例えば「事業者間で交わした契約書はどんなに不平等な条項も有効」といった「プロなら当然理解している事すら知らない素人をカモにして儲ける」という「素人を騙す前提」のビジネスモデルだから嫌われるし叩かれるのです。
3.勧誘の仕方には問題は?
まず勧誘であるという事実を伏せての勧誘は違法行為ですが、これが蔓延していますし、「誰でも儲かる」とか「簡単」といった売り文句で騙して勧誘するのも違法です。
また、本来であれば「起業」と表現すべきところを「メルカリみたいに家で空いた時間にできる」と、さも誰でも簡単にできるかのように言うのがマルチの常套手段ですが、実際にはそんなに簡単な訳はないのでこういった勧誘も違法です。
「寝る間を惜しんで営業しないとダメだ」「自分はこの10年、1日も休んだ事なんか無い」こんな勧誘は合法です。
4.なぜ商品を一般市場に流通させないの?
「そんなに良い商品で売れる自信があるならば、何故大きいスーパーやデパートに卸さないんだろう?」とは思いませんか?
どう考えても個人にチマチマ売るよりも、熊本ならイオンやゆめタウン、鶴屋に売り込んだ方がブランド力も上がるしマルチの会社もまとめて売れて手間も省けて絶対儲かるのに不思議ですよね?
答えは「売らないのではなく売れない(買ってもらえない)」だけです。
価格はもちろん、開発力、マーケティング力、ブランド力、全てが一流メーカーには敵わない。だからお店に卸すことができないので素人を騙してチマチマ売るしかないのです。
5.なぜ大きなお店は仕入れて(買って)くれないの?
一流メーカーの商品であれば理解できますが、マルチの商品の特徴として無名のメーカーの商品としては異常に高額な商品が多いというのがあります。無名のくせに「材料が」「製造コストが」と一流メーカー並みの価格設定となっています。
「あなたは化粧品売り場に一流メーカー並みの価格の知らないメーカーの化粧品があったら買いますか?」これが答えです。
大きいお店の場合、既存の取引が無い無名の会社が営業に来たら門前払いするか、「へー。じゃ、棚の隅にでも置いてあげるから名刺と一緒にサンプルで一箱置いてって。全部売れたら仕入れるから」のように「とりあえず一箱タダで置いていけ」「まずは売れた実績を作れ」とまともに相手にしてもらえません。
なぜなら、既にお店には有名メーカーの売れ筋商品が並んでいるので「売れるかどうか分からない物を仕入れてまで置く無駄なスペースも、リスクを犯す必要も無い」からです。お店も「(消費者に)売る側」であると同時に「(メーカーから)買う側(お客さん)」ですから、一流メーカーならまだしも、無名な相手には価格交渉もかなり強気ですし、場合によっては色々と無理難題も吹っ掛けるでしょう。
ですが、それを知らない素人が相手だとどうでしょうか?
モノは言いようで「会員にならないとこの商品は販売できないから市場には出回らない」とプレミア感を出して「あなたならきっと成功する」「一度にたくさん仕入れた方が安くなる」と言うだけで、言われるがままに、言われた量を、言われた額で契約書の「返品不可」の文字も読まずに買ってくれるのです。もう笑いが止まらないとは正にこの事。自分の子会員が大量の在庫を抱えて損をしたところで親の自分は知った事ではありません。自分が儲かれば良い。それがマルチです。
6.返品はできないの?
世の中にはあるのかも知れませんが、私の知る限りはマルチの会社で「返品OK」という会社はありません。
それどころか、マルチの会社はとことん搾り取ろうとしてきます。
あなたが大量の在庫を抱えて困っていても「あなたの努力が足りない・売り方が悪い・場所が悪い」とダメ出しをした後に「今辞めたら損をする。損はしたくない」と後に引けない心理を巧く突いて「私は有料の研修会に参加してもっと商品知識を付けたら説明に説得力が増して売れるようになった。あなたも参加した方が良い」「違う商品も仕入れた方が顧客の幅が広がって良い」とさらにお金をむしり取ろうとしてきます。
これは優秀なマルチ勧誘員の手口の一つで「子が仕入れると一部は自分の収入になる」ので、多くのマルチ会員はこうやって深みにハマって(ハメられて)いくわけです。
7.マルチで儲ける事はできないの?
確かに、マルチで爆発的に儲ける人はいます。ですが、そういう人は極々一部の何を売らせても売れる「天才」です。
つまり「マルチじゃなくて普通に商売しても成功する人」という事です。
それを裏付けるのが、マルチ最大手で会員数は75万人とも言われるアムウェイ、偶然にもユーチューバーと収入の割合が似ていて、割合で言うと年収1000万円を超えるのはどちらも「2500人の中でトップが獲れる人」が目安となっています。つまりマルチで年収1000万稼げるのは「営業マンが2500人もいる大企業でトップ営業マンになれる才能のある人だけ」という事です。
※参考までにユーチューバーの85%は収入ゼロで、14%は月に数万円以下、生活ができる収入を得られるのはたったの1%で、月収100万円以上は全体の僅か0.4%と言われています。マルチだけで生活するのに「営業100人の会社のトップ営業マン」になる必要があるとしたら、普通の会社の営業マンならトップでなくても十分生活できるので普通に営業マンをする方がはるかに楽です。
8.結局どうしたらいいの?
こんなブログの記事で人生を左右するような選択を「やれ」だの「やめろ」だの軽々しく言う事はできませんが、私は一度しかない人生なので「後悔しないで欲しい」と思います。
どの道を歩むかを最後に決めるのは自分自身です。
そこで「マルチで稼ぎたい」と思う方は「自分は営業が2500人の大企業のトップ営業マンになれるか」を考えてみると良いと思います。
「何十年も営業一筋でやってきた古参の営業マン、10年やって脂ののった働き盛りの中堅の営業マン達と肩を並べて、ド新人の自分が2500人中トップの営業成績を収める」これがいかに困難な事か、会社勤めした事がある方なら分かるはずですし、そこで勝つ為には「自分にしかない突出した武器」が必要になりますが、私はそれが「才能」だと思うので、「自分にはそれだけの才能がある」と思う方は挑戦してみるのも良いでしょう。
「損しよう」と思ってマルチを始める人はいません。
しかし、残念な事に「自分ならやれる」「稼いで周りを見返してやる」そう思って始めた人の99%にはその才能がなくて生活が成り立たないから、身近な人に売ろうとしたり、強引な勧誘をしてトラブルになる、友人が離れてしまう、といった皆さんがよく耳にする話が今でも無くなりませんし、家族の将来の為の貯金や老後の資金を注ぎ込んで離婚に発展したり、シンママや若い女性が買ってもらう為に枕営業する、大量に仕入れ過ぎた在庫の山の代金を支払う為に夜のお店や風俗で働くというのも決して珍しい話ではありません。
※事実、夜の業界や風俗業界にはマルチをやってる人間が多いです。
「あなたにとってマルチはそれだけのリスクを負う価値がありますか?」
これの答えがあなたにとっての「結局どうしたらいいの?」の答えではないでしょうか?
最後に
皆さんの安心・安全のお手伝いになればと思い、詐欺や窃盗の手口の紹介等、色々とブログを書いてきましたし、ずっとマルチに関する記事を書きたかったので、知人からの相談をきっかけにようやく書く事ができて良かったです。
最近は若い世代に向けた「リアル友達を誘わないから友達をなくさない、ネット(SNS)で集客するマルチ」なんかも登場しており、どんなに時代が変わっても、自分が楽して儲ける為に天才的な頭脳と発想力で人を騙す輩はいなくならないなと思います。
サレ夫探偵社は「家族の安心・安全のお手伝い」をしています。
法に触れない楽して稼げる仕事があれば、半分差し上げるので紹介してください(笑)
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